CEOブログ
2025年01月17日
アメリカの調査会社ユーラシア・グループが発表した、『ユーラシア・グループ TOP RISKS 2025』によれば、2025年の世界10大リスクの1位は「深まるGゼロ世界の混迷」、2位は「トランプの支配」、3位は「米中決裂」です。
「Gゼロ」とは、グローバルな課題に対処し、国際秩序を維持する意思や能力を持つ国家や集団が存在しない状態を指します。 ユーラシア・グループは、世界的なリーダーシップの欠如が危機的なレベルに達し、地政学的不安定が常態化する可能性を警告しています。
2位の「トランプの支配」については、2025年1月20日に第2次トランプ政権が発足し、行政能力の監視や法の支配が弱体化する可能性が指摘されていますが、世界的な影響にも注目が集まっています。
3位の「米中決裂」では、米中対立がさらに先鋭化し、高関税の報復合戦が世界経済のさらなる分断やサプライチェーンの混乱を招くと予測されています。
日本にとって、トランプ大統領との関係構築は重要な課題となります。トランプ政権に一定の譲歩を行うことは一時的に有益かもしれませんが、戦略的利益を損なわない範囲で行うことが重要です。
ジャーナリストの池上彰氏は、これまでの日本はアメリカと良好な関係を維持していれば安泰でしたが、アメリカが世界の指導者でなくなった今、Gゼロの世界において日本は独自の戦略を考えなければならないと指摘しています。2025年の大きな課題として、日本の立ち位置が問われています。
『ユーラシア・グループ TOP RISKS 2025』はユーラシア・グループの日本クライアント向けページからダウンロードできますので、ぜひご覧ください。
https://www.eurasiagroup.net/services/japan