CEOブログ
2025年04月18日
私たちの会社が目指すのは「知識と経験を全社員で共有できる組織」です。
そこで注目しているのが、RAG(Retrieval-Augmented Generation)という技術です。
これは、AIが社内マニュアルや資料、FAQなどを検索して、その情報をもとに正確な回答をリアルタイムで返してくれる仕組み。いわば「話せるナレッジベース」です。
属人化していたノウハウ、紙やファイルに埋もれていた業務知識を、RAGを使えば誰でもすぐに引き出して使えるようになります。これは、単なる効率化ではありません。「誰でもプロフェッショナルになれる環境」を作ることに繋がります。
知識を一部の人に頼る時代から、全員が使える時代へのシフト。
これからPoC(実証実験)や小さな導入を通じて、全社的な活用へと広げていきたいと思っています。
なぜRAGはWMSに向いているのか?
WMS(倉庫管理システム)の現場では、「手順」「ルール」「例外対応」など、日々の業務で参照すべき情報が大量に存在します。しかし、それらはマニュアルやファイルに散在しており、必要なときに探し出すのは一苦労です。
RAGは、こうした非構造化された情報をそのまま活用できるため、作業者が必要な情報に瞬時にアクセスできる環境を実現します。ミスの削減、教育時間の短縮、作業効率の向上など、WMSのような複雑な現場業務において、極めて高い親和性を持っています。
例えば、
新人が「出荷チェックの手順は?」と聞けば、AIが手順書をもとに説明してくれる。
管理者が「Aゾーンの遅延原因は?」と尋ねれば、ログや記録を検索し要因を提示してくれる。
RAGチャットは、現場で発生する“迷い”や“判断の遅れ”をなくす、リアルタイムのナビゲーターのような存在です。
RAGのメリットを整理すると…
・現場の資料を活用できる:探す手間なく、AIが必要な情報を提示
・最新情報にも対応:ChatGPT単体では難しい“社内の最新データ”を読み込んで回答
・属人化を防げる:経験やノウハウをAIが引き出し、全員で共有可能に
・WMSのような複雑業務との相性が抜群:業務の幅広さや例外処理にも、柔軟かつ正確に対応可能
RAGは、現場でよくある「わからない」を解決してくれる最強のツールです。
皆さんも、RAGの可能性をぜひ楽しみにしていただければと思います。